あからんまでのくれない



あかをくれないとよべば
いっせいにとびたつとりのむれ
うんめいせんにうずくまる
えいえんのすいろ
おのないひとが
かみきれないもの
きのうははてしなくふえつづけ
くるしみもはんぶんきのうにうえられる
けとばしてもいいいしがあり
こころがひろういしもある
さびついたてつぼうを
しばらくみていると
すいこまれていくくれない
せがのびて
そらがとおくなった
たったいま
ちきゅうではなす
つばめがすをつくっている
てつぼうにくれないがしのすをつくる
となりあい
なだらかなじめんに
にじのそざいとして
ぬいこまれ
ねころぶことのない
のはらを
はなつ
ひめすぎた
ふしぎないろを
へしおらず
ほしにかえしながら
まさつがあいされ
みみもとでうちあけられる
むのゆいごん
めはかせきとしてのこされ
もくてきをわすれる
やさしさは
ゆめのなかでは
よくみえる
らじおをけしわすれた
りゆうを
るいせんが
れいふくとともに
ろくおんする
わたしも
をもくれないにつづく
んの先へ







第六回三文賞 佳作
堺俊明「あからんまでのくれない」

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